住宅用太陽光発電の最大限化に向けて
購入した不動産を賃貸に出せば、テナントから賃料が入る。
また、一定の条件のもとで、別の物件に入れ替えることもできる。
こうやって、購入した不動産物件が生み出す賃料収入や売却収入などのキャッシュフローを使って、不動産投資法人は、資金を借りた金融機関に金利を、投資家には不動産運用の配当を支払う。
なお、J‐REITは証券会社や銀行が手数料を取って一般投資家に販売している。
J―REITには投資家を引きっけるいくつかの魅力がある。
まず、株式の場合は会社が利益を得ても、次の事業資金に活用する。
法人税も支払う。
そのため業績の良い企業の株を買っても、配当に回るのは利益の一部となる。
これに対してJ‐RETITの投資法人は、不動産投資を行なうための特別な法人であり株式の投資信託に似て、利益の一〇〇パーセント(手数料や建物の償却、固都税などを引くと実質は九〇パーセント前後)を投資家に配当するようになっている。
物件に借入金をつけていて利回りを上げている。
そのため、一般の株式あるいは国債や定期預金などと比べて高い配当利回りとなる。
アメリカのREITは金利が値上がりしていることと、REITの収益に株式同様の課税が検討されていることもあり値下がり基調となっている。
日本のJ―REITも金利が上昇局面に転じつつあるため、値下がり基調に転じている。
J‐RE‐Tの時価総額は六・六兆円に また、投資法人の収入は大部分が家賃収入なので、ときに上下する株価と異なり価格のブレが少ない。
しかも、家賃の場合、地価に連動するため、いずれインフレになって家賃が上昇して配当も増えるだろう、との投資家の潜在的な期待がある。
J‐REITに組み入れられている不動産はひとつではない。
複数の不動産を購入し組み合わせて運用するポートフォリオ(分散投資)運用になっている。
J‐REITを見ても、最も少ないグローバルーワン不動産投資法人で六棟、最も多いR投資法人になると一一九棟ものマンションや若干のオフィスビルを持っている。
物件の賃料の値下がりがあれば配当は減少する。
収益が悪化しても、ほかの物件でカバーしようと分散投資をし、地域も分散している。
しかし、調達金利の上昇には勝てない。
J‐REITでは、投資家から集めたお金だけで不動産を購入するだけでなく、低い金利で金融機関から調達し、投資家への配当を高くするために、「レバレッジ」(てこ)の仕組みが使われている。
例を挙げて説明する。
たとえば、総額一〇〇億円の物件で構成されたREITがあったとする。
賃料収入などで得られる年間の利益を五億円とすると、全額を自己資金で賄えば五パーセントの利回りがある。
一〇〇億円のうちかりに半分の五〇億円を金融機関からニパーセントの金利で借りたとする。
この場合、毎年一億円の利息を支払わなくてはならない。
そのため、利益は一億円減って四億円になるが、五〇億円の自己資金に対する投資利回りは八パーセント(四億円÷五〇億円)となり、全額を自己資金で賄うより利回りは三ポイントも高くなる。
これがレバレッジ効果である。
レバレッジ効果を利かせれば高い利回りの商品になる。
このような魅力があるため、スタートしてわずか五年のJ‐REITは投資家の人気を呼び、平成一九年五月末現在で、四二銘柄が上場している。
多くのJ‐REITが、上場時の価格を上回っていて、時価総額も約六こ八兆円に達している。
このように人気の高いJ―REITだが、金利の上昇と賃料の下落で危険領域に入っているようだ。
J―REITのここ一年の配当利回りは平均すると三パーセント前後で、以前に年初来安値を更新REIT指数の下落を報じるK新聞(2007年9月11日、朝刊)比べて利回りは低くなったが、公社債投信や株式の投資信託の利回りに比べまだ高い。
どうしても地方の、古くからの生保ビルや家賃が固定された商業施設に目がいく。
これらは一見安心だが、コストにあたる金利が上昇すれば利回りは低下する。
やはり、将来に向けて不安なのは、金利の上昇と、空室率が上昇し受取り賃料が下がることである。
もっとも金利の上昇は後述するキャップで、一定のところでヘッジされているが……。
都心のオフィスビルの場合は、いまのところ空室が出ても、すぐにテナントがつく。
これまでいろいろなところでふれたように、いま都心のオフィスビルの人気は高い。
C区やN区に次々に建てられているオフイスビルやマンションには、J‐REITに組み込まれるために造られた物件もある。
分譲用として建てられたものを建築中に投資ファンドが買い、完成したら賃貸マンションとしてポートフォリオに組み込まれるケースもある。
これから床の数が増え続けていけば、供給が需要を上回り、家賃は下がるだろう。
そうなれば物件によりけりだが総じて家賃は下がる。
当然、ファンドの投資家への配当利回りは悪くなる。
そのようなJ‐REITは魅力が薄れ、売られるだろう。
いっぽうで、超低金利が続いてきたが、金利が上昇基調に転じた。
その要因のひとつは、政局が不安定になり、日銀の金融政策への抑止力が低下したことが挙げられよう。
また円キャリーで国内の資金余剰が解消されていることも、要因のひとつだろう。
FRBのグリーンスパン前議長は、前回のアメリカのバブル崩壊時にも議長であった。
その苦い経験から、二〇〇四年六月から二〇〇六年二月まで小刻みに一四回も利上げを行なった。
後を継いだB議長もすでに三回の利上げを行なっている。
早晩、アメリカが日本に利上げを要求してくる可能性もあろう。
国内の景気もよくなり、設備投資も増加傾向にある。
日本の金利は上昇に転じて J‐REITの配当利回りは金利とは逆相関である。
日米ともにREITの配当あるいは価格は低下していく傾向にある。
REITでは、金利は収入のなかから融資を行なった一番抵当(シニア)の金融機関に優先的に払われる。
J―REITはシニアだけが多いが、非公開のRETIT(私募ファンド)はシニアより金利を上げて別の金融機関から融資を受けるケースが多い。
そのような融資先を「メザニン」(計二番抵当)という。
収入からまず、こうした金融機関に利払いする。
いっぽう、投資信託委託業者や不動産会社に運営経費を支払う。
そして、残った分を利益として投資額に応じて投資家に分配する。
未公開REIT(私募ファンド)の投資と利回りの仕組みについて、金利の上昇に伴うリスクと、家賃の下落に伴うリスクを上図をもとに説明したい。
まず前提条件として、総額一〇〇億円のREITがあるとしよう。
投資家から証券化を前提に調達した資金、エクイティは四〇億円である。
残りの資金を得るために、不動産投資法人は金融機関から総額六〇億円の借入をする。
その内訳は、ある金融機関から四〇億円のシニア、また別の金融機関から二〇億円の高い金利のメザニンで調達。
金利が上昇した場合、家賃が下落した場合に分けて、どのように投資家利回りが変動するかを説明したい。
基本パターンとして、一〇〇億円の不動産が比較的高利回りである五パーセントで運用されている場合を考えてみる。
シニアの金利が年利一・五パーセント、メザニンの金利が年利三パーセントと想定する。
不動産から得られる収入は五億円である。
そこから金利が差し引かれ、残った利益が投資家の配当である。
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